2チャネルデータ収集器/分析器/バランサー HG904 データ収集器転送機能分析

2チャンネルデータコレクター/アナライザー/バランサー HG904 データコレクター 伝達関数分析

アンバランスは、機械の振動の主な原因の1つです。すべての故障の約50％は、ローターのアンバランスが原因であると推定されています。機械的アンバランスを取り除く最良の方法は、現場でのバランス調整です。HG904機械アナライザー/バランサーは、この目的のために特に役立ちます。振動の強度を測定し、周波数スペクトルを分析して振動の原因を診断できます。また、回転速度と振動位相を測定し、アンバランスの重量と位置を計算するためにも使用できます。

特徴:

• 使いやすい
• ベクターイラスト、バランス調整プロセスと結果が一目でわかるように表示されます
• 10個のローターバランス調整データの保存
• 試験質量除去または残留の選択可能
• バランス調整結果を2つの指定された場所に分解
• ローターの重量、回転速度、半径、および必要なバランスグレードに応じて計算された試験重量範囲
• 試験質量の有効性を自動的に判断
• RPM、振幅、位相の測定
• 現場での400ラインFFTスペクトルと診断機能
• デュアルチャネル同時データ収集
• ベアリングとギアの診断のためのハードウェアエンベロープ復調
• 自然周波数を測定するための伝達関数
• 大型LCDによる波形とスペクトルの表示
• 振動値と振動波形の保存

動作条件

• 温度範囲：5℃から50℃
• 相対湿度：<85％、非飽和
• 腐食性ガスなし
• 強い電磁界と強い衝撃なし

安全性

HG904は、機械の稼働部分に接触することは許可されていません。

仕様:

• 動的バランス調整の回転速度範囲：70〜60,000 r/min
• 自動範囲と手動範囲の選択可能
• 振動の測定精度：5％

l センサー：圧電加速度計、磁電速度、渦電流変位など。

• 8^th-オーダー楕円アンチエイリアシングフィルター、RPM帯域通過フィルター
• 入力信号：加速度計、および電圧

• 振幅スペクトル分析：100ラインから400ライン（ズーム）、ハニングウィンドウ
• スペクトル分析の周波数スパン：100、200、500、1K、2K、5K、10KHz（1チャンネルサンプリングのみ）
• データストレージ：1024ポイントの400波形と400データセット

• 全体的な振動測定の振幅範囲と周波数応答：

• メモ帳：視覚検査用の10個の条件コード
• 出力：PCとの通信用USB
• 電源：8時間の連続動作用のNi-MH充電式バッテリー、バッテリー低下警告
• 動作環境：0〜55^oC、90％湿度（結露しないこと）
• フォトセルセンサーによる回転速度測定
• ダイナミックレンジ：60dB（48dB調整可能ゲイン範囲）
• 寸法：21×13×4 cm; 重量：1.2 kg（バッテリーを含む）

HG904パックリスト

HG904振動データコレクター 1
加速度計 2
マグネットマウント 2
スチールエクステンションプローブ 1
バッテリー充電器 1
加速度計ケーブル 3
RS232c通信ケーブル 1
バランス調整モジュール 1

タコ/トリガーセンサーとケーブル 1
反射紙セット 1
クイックスタートガイド 1
ソフトウェアCD 1
HG904およびセンサーの証明書 3
キャリングケース 1

バランス調整の原則

1平面ローターのアンバランスとは？

剛性ローターは、その一次臨界回転速度よりもはるかに低い速度で動作し、その変形は無視できます。剛性ローターの品質がディスクにほぼ集中している場合、つまり、その軸方向の長さと直径の比率が0.5未満の場合、1平面バランス調整を行い、満足のいく結果を得ることができます。

ただし、フレキシブルローターの場合、変形を無視することはできません。したがって、そのバランス調整方法は剛性ローターとは異なります。ただし、単一のアンバランス平面を持つローターも、剛性ローターの1平面バランス調整の方法に従ってバランス調整できます。上記のように、剛性ローターまたはフレキシブルローターのいずれの場合でも、そのアンバランスの品質は常に1つのディスクに集中しているため、両方とも1平面ローターバランス調整の方法に従ってバランス調整できます。工場や製造工場では、ポンプ、換気扇など、このような回転機械がいたるところにあります。

1平面バランス調整の原理

HG904の1平面バランス調整は、影響係数の方法を採用しており、1平面位相測定のバランス調整方法とも呼ばれます。その名前が示すように、ローターの振動振幅を測定するときに、回転速度振動の位相で測定を行うことが望ましいです。回転速度振動はベクトルとして示すことができます。1平面バランス調整のプロセスは次のとおりです。

1. 通常の動作条件下で、初期の回転速度振動ベクトル（A0）を測定して取得します。
2. 適切な試験質量（M）をローターに負荷し、同じ回転速度の条件下で振動ベクトル（A01）を測定します。
3. 次の式に従って、ローターに負荷する必要があるバランス質量（Q）を計算します。

Q = - M x A0 /（A01 – A0）

バランス調整中、ローターのアンバランス力は回転速度に関連しているため、すべての振動を同じ回転速度で測定する必要があります。

2平面バランス調整の原理

単一スパンローターのほぼすべてのバランス調整は、2平面動的バランス調整の方法によって達成できます。実際、1平面動的バランス調整は、2平面動的バランス調整の1つの特別な例にすぎません。

2平面動的バランス調整を行う場合、質量を追加する2つの平面と、振動を測定する2つの点が必要です。HG904の2平面動的バランス調整も、影響係数の方法を採用しています。ただし、1平面動的バランス調整との違いは、試験質量を平面の1つに追加するときに、2つの測定点の振動を測定する必要があることです。これは、いわゆる相互作用効果です。2平面動的バランス調整には、4つの影響係数があります。

2平面動的バランス調整を行う手順は次のとおりです。

1. 2つの測定点の初期値を測定します。
2. 試験質量を最初の平面に負荷し、次に2つの測定点の振動をそれぞれ測定します。
   試験質量を2番目の平面に負荷し、次に2つの測定点の振動をそれぞれ測定します。
3. 補正質量の結論を得ます。

影響係数がわかっている場合は、直接入力でき、上記の手順（2）を省略できます。

付録

剛性ローターのバランス調整グレード

（ISO 1940/1-1986剛性ローターのバランス調整グレードの要件—機械振動から抜粋）